「compare to」と「compare with」は、どちらとも「比較する」という意味を持つ英表現です。
しかし、この二つの単語にはニュアンスの違いがあります。
この記事では、「compare to」と「compare with」の違いと使い分けを説明していきます。
2つの表現の違い
まず簡単に違いを説明します。
「compare to」 は似ている点を強調して「例える」場合に使われ、異なるものを比べて共通点を見つけるイメージです。
一方、「compare with」 は類似点や相違点を「分析」する場合に使われ、似たもの同士を詳細に比較するイメージです。
この説明だけではいまいち使い方や違いがピンとこないと思いますので、一つずつ詳しく説明します。
compare to
「compare to」は、あるものを別のものに「例える」際に使われます。
この場合、主に似ている点やポジティブな特性を強調し、感覚的、文学的または比喩的な表現として用いられることが多いです。
イメージとしては、「AはBに似ている、AはBのようだ」という形で、比較の目的が分析ではなく、印象や感覚を伝えることにあります。
例
The poet compared the stars to diamonds.
詩人は星をダイヤモンドに例えた。
「compare to」を使う主なポイントは下記のようになっています。
「compare to」を使うポイント
- 比喩的で感覚的な比較に使う。
- ポジティブな印象や共通点を強調する。
- 文学的な表現や日常会話で用いられることが多い。
compare with
「compare with」は、2つ以上のものを分析的に比較する際に使います。
似たようなもの同士を比較し、類似点だけでなく異なる点にも着目します。
「compare with」は、論理的、客観的な目的で使われることが多くあります。
イメージとしては、「AとBの違いを確認する、AがBに対してどのように優れているか(または劣っているか)」など、客観的であり分析的な目的を持つことが特徴です。
When you compare his work with hers, the difference is clear.
彼の作品と彼女の作品を比較すると、その違いが明らかだ。
「compare with」を使う主なポイントは下記のようになっています。
「compare with」を使うポイント
- 実際の分析や評価を目的とした比較に使う。
- 共通点だけでなく、違いにも焦点を当てる。
- 実用的な文脈や技術的な議論で使われることが多い。
例文
compare to
The poet compared her smile to the sun.
詩人は彼女の笑顔を太陽にたとえました。
I would compare this dish to something you find in a fancy restaurant.
私はこの料理を高級レストランの料理になぞらえます。
Can you compare this painting to the one in the museum?
この絵を博物館にある絵と比べられますか?
compare with
Let’s compare this car with the older model.
この車を古いモデルと比べてみましょう。
You can compare your test scores with your previous results.
あなたのテストの点数を以前の結果と比べることができますよ。
How does this book compare with the other books by the same author?
この本は同じ作者の他の本とどう比較されますか?