「recall」と「remember」という単語ですが、どちらとも「思い出す」を表す言葉として使われることがあります。
しかし、この二つの単語にはニュアンスの違いがあります。
今回は、「recall」と「remember」の違いを説明していきます。
2つの単語の違い
2つの単語の違いを簡単に言うと、思い出すための「努力」の違いです。
「recall」は努力して思い出すニュアンスがありますが、「remember」は自然に頭の中に浮かび上がるニュアンスがあります。
一つずつ詳しく説明していきます。
recall
「recall」は、記憶を引き出す際に一定の努力が必要な状況を指します。
これは、情報を思い出すのに時間がかかるか、集中して記憶を掘り起こさなければならない状況でよく使用されます。
例えば、試験中に単語を思い出そうとするときや、過去の特定の出来事の詳細を思い出そうとするときに「recall」が使われます。
remember
「remember」は、記憶が自然に、そして容易に頭に浮かび上がる状態を指します。
これは、何も特別な努力をせずとも情報が思い出される状況で使われます。
例えば、友人の名前を思い出すときや、自分の住所を思い出すときなど、努力を必要とせずに記憶を思い出す際に使います。
例文を使ってより詳しく解説
例文を元に詳しく解説していきます。
「recall」を使った例文
Can you recall the teacher's instructions?
先生の指示を思い出せる?
この文章は自然です。
この文では、先生の指示を正確に思い出すことを指し、少しフォーマルな響きがあります。
一方で、この文に「remember」を使用するとどうなるでしょう。
「remember」を使った例文
Can you remember the teacher's instructions?
先生の指示を覚えてる?
この文章も自然です。
こちらの文は、先生の指示を覚えているかどうかを単純に尋ねています。
これは情報が直接記憶から引き出されることを想定しており、思い出すというよりも覚えているのニュアンスの方が強くなります。
次は、「recall」と「remember」を両方使った例文を見てみましょう。
「recall」と「remember」を両方使った例文
I couldn't recall his name at the party, but I remember having a great conversation with him.
パーティーで彼の名前を思い出せませんでしたが、彼とは素晴らしい会話をしたことを覚えています。
「recall」はパーティーで彼の名前をどうにか思い出そうとする状況を表しており、一方で「remember」は過去の楽しい会話を覚えている状態を表しています。
両者の単語のニュアンスの違いが多少なり理解できたかと思います。
この二つの単語が混乱を生む理由としては、これらの単語は基本的に互換性がある為、入れ替えが可能な点です。
しかし、上記のようなニュアンスの違いがある為、状況に合わせて使い分けましょう。
例文
recall
Can you recall the name of your first teacher? あなたの最初の先生の名前を思い出せますか?
I can’t recall where I put my keys. 鍵をどこに置いたか思い出せません。
She could clearly recall the moment she won the prize. 彼女は賞を獲得した瞬間をはっきりと思い出すことができました。
remember
I will always remember my grandmother’s kind smile. 私はいつも祖母の優しい笑顔を覚えています。
I remember playing in the park when I was a child. 私は子供の頃、公園で遊んでいたことを覚えています。
Do you remember the time we went to the zoo? 動物園に行った時のことを覚えていますか?
まとめ
いかがでしたか?「recall」と「remember」は少し似た意味を持っているため違いや使い分けを理解するのは難しいかと思います。この記事で多少なりでも二つの単語の違いや使い分けを伝えられていたら嬉しいです。