「worker」と「employee」という単語ですが、どちらとも「社員」を表す言葉として使われることがあります。
しかし、この二つの単語にはニュアンスの違いがあります。
今回は、「worker」と「employee」の違いを説明していきます。
２つの単語の違い
最初に簡単に違いを説明します。
「worker」は一般的に労働者全般を指す言葉です。
一方で「employee」は、特定の企業や組織に雇用されている人を指す言葉です。
それぞれをもっと詳しく意味や使い方をみていきましょう。
worker
まず、「worker」は非常に広範囲な意味を持ち、どんな雇用形態や業種にも使える一般的な言葉です。
これには正社員からフリーランス、パートタイマー、さらには自営業者まで含まれることがあります。
ちなみに、「worker」は元々肉体労働を行う人々を指す言葉でしたが、今ではそれに限らず、広い意味で労働を行う人々全般を指して使用されます。
employee
一方で、「employee」は特定の企業や組織に雇用されている人々を指す言葉で、より具体的な雇用関係を示します。
この言葉は、その人がどこかの組織に属していることを前提としており、通常、組織内での役割や職務についても暗に含んでいます。
正社員や契約社員など、明確な契約に基づく雇用形態の人々に適用されることが一般的です。
例文を元にして違いを理解しよう
例文を使ってもっと具体的に説明していきます。
「worker」を使った例文
The government has decided to increase the minimum wage for all workers in the country.
政府は国内の全ての労働者の最低賃金を引き上げることを決定しました。
この文章では、「workers」という言葉が使われています。
これにより、対象となるのは正社員、契約社員、アルバイト、フリーランスなど、様々な雇用形態の人々です。
政府の政策が幅広い労働者に影響を与えることを意味しており、全国のすべての働く人々がこの最低賃金の増加の対象となることを示しています。
一方で、この文に「employees」を使用するとどうなるでしょう。
The government has decided to increase the minimum wage for all employees in the country.
政府は国内の全ての従業員の最低賃金を引き上げることを決定しました。
一方、この文では「employees」という言葉が用いられています。
先ほど説明したように、「employees」は通常、特定の組織や企業に雇用されている人々を指します。
なので、この文章で「employees」を使用すると、自営業者やフリーランサーなど、企業や組織に属していない労働者が除外されることになります。
このため、政府の政策が「従業員」にのみ焦点を当てているように見え、政策の適用範囲が限定されてしまうという印象を与えます。
その為、この文章は不自然に感じられる可能性があります。
例文
worker
The worker repaired the road last summer.
その労働者は去年の夏、道路を修理しました。
Every morning, the workers gather at the construction site.
毎朝、労働者たちは建設現場に集まります。
The factory worker checked the machine carefully.
工場の労働者は機械を注意深く点検しました。
employee
The employee received a bonus for his hard work.
その従業員は一生懸命働いたのでボーナスをもらいました。
Employees must wear a uniform during work hours.
従業員は勤務時間中は制服を着用しなければなりません。
The new employee is learning how to operate the system.
新しい従業員はシステムの操作方法を学んでいます。
まとめ
いかがでしたか？「worker」と「employee」は少し似た意味を持っているため違いや使い分けを理解するのは難しいかと思います。この記事で多少なりでも二つの単語の違いや使い分けを伝えられていたら嬉しいです。
